「これは一生モノですからね、お値段は高いですが買って損はありませんよ」
よく聞くこのフレーズ、嘘です。なぜ高いお金を払ったのに、長く使い続けることができないのか解説します。
目次
「一生物」のアイテム。本当に?
いつか手に入れたい高級品ってありますか?
時計、カバン、服、家具、宝石・・。値段がとても高額で購入するのをためらう時に、「こちらは一生物としてご愛用できますよ」と店員さんにささやかれると、それならと心が動いたりするものです。
ですが、この「一生物」なんて本当にあるのでしょうか?
この記事では「一生物」がそもそもウソである理由と、ありもしない「一生物」で判断ミスをする要因を深堀していきます。
「一生物」がウソな理由
- 好みが変わる
- 体型が変わる
- トレンドが変わる
- 家族構成が変わる
- 価値観が変わる
① 好みが変わる
値段によらず、どのようなモノを購入しても人間は必ず「慣れ」と「飽き」が来ます。
購入時は最高!と思っても、趣味や嗜好が変われば色あせて見えてくるものです。そして、高価な買い物だからこそ普段使いが怖くなり、クローゼットで永眠する運命になります。
② 体型が変わる
商品の品質が良くても体型を維持できなければ使えません。
一生物のアイテムの1つが洋服です。たしかに値段に比例して品質は良くなり、一生使える商品なのかもしれません。
ですが、ここで残念なお知らせを。
この間の健康診断の結果を忘れてないですよね?今年はやせると宣言したのに、お腹はぽっこりのままですよね?体型をキープする強い意志がないと一生物は一瞬で終わります。
③ トレンドが変わる
最近はトレンド(流行)という言葉を聞かなくなりましたが、それでも、時代ごとに流行りや廃りがあり、その流れからは離れられません。
「一生物」と言って服を売るのなら、トレンドなど作らずに一生物だけ売ればいいですからね。アパレル業界は矛盾しています。
④ 家族構成が変わる
ライフスタイルは必ず変わり続けます。
夫婦で生活するために購入した高級家具も、家族が増えれば当然使いにくくなります。子どもが増えれば価値観も変わり、「高級」より「安心」が重要視されるでしょう。
⑤ 価値観が変わる
一生物として高価な財布を買っても、キャッシュレスの時代になれば不要になります。
スマホさえあれば財布を持ち歩かなくても大丈夫な時代です。将来はさらに大きな変化があるかもしれませんよ?
モノの価値と投資価値を混同しない
2つの価値を混ぜると判断が難しくなる
その商品の将来の価値なんて誰も保証できないのに、「一生物」だと思い込み、高いお金を払うのはとても不思議な行為です。では、なぜこんな思い込みをしてしまうのでしょうか?
原因は、「モノとしての価値」に「投資対象としての価値」を混ぜてしまうからです。
将来値下がりしても構わなくて、かつ、今必要なら買いましょう
例えば、家族4人でダイニングルームで美味しい料理を食べるシーンをイメージしてみてください。最高に幸せな時間ですよね。
そのダイニングルームに必要な「テーブル」の価値が10年後に「0円」になっても何の問題もありませんよね?家族で過ごす貴重な時間は「今」しかないんです。
「投資対象としての価値」はなくても「モノとしての価値」があり、そのモノで生活の質が上がるのなら絶対にテーブルは買いです。
純粋な投資対象としての判断は「あり」
ルイ・ヴィトンのカバンやロレックスの時計は市場価値が年々上昇しています。純粋な「投資対象」として判断するのなら、それはそれでありだと思います。
ですが、その場合は「一生物」として利用するカバンや時計とはまた別の存在になります。
▶ リンク:高級ブランド格付けランキング1位はルイ・ヴィトン
他人の目が動機なら買わないこと
「モノとしての価値」と「投資対象としての価値」を混同する危険性をお話ししましたが、もう一つ危険なワナがあります。
他人からよく見られたくて購入すると、そのアイテムはすぐにガラクタになります
はっきり言いますが、高級腕時計を買っても、他人はあなたの手首なんて見ていません。
時計で人がかっこよく見えることはないです。かっこよく見られるために必要な要素は「体型」と「姿勢」です。やるべきことは、ジムに行ってやせることです。
まとめ
「一生物」なんて存在しない嘘であることと、背伸びをして購入しても後悔するだけの理由を解説しました。
- 一生物を将来にわたって使い続けることは現実的ではい
- 変わり続ける好み・体型・流行・家族構成・価値観に抗うことはできない
- 「モノとしての価値」に「投資対象としての価値」を混ぜないこと
- 見栄で買ったアイテムはガラクタ直行
日常使いがしやすいアイテムって案外値段の安いモノが多くないですか?
ムリに背伸びをしないで本当に必要な物を買って、浮いたお金でスタバでフラペチーノでも飲んで気軽にいきましょう。
by あきちゃんぬ.