月末に預金通帳を見てはため息。「毎月あと3万円プラスでお金が入れば幸せになるのにな」。そう思ったことはありませんか?では、なぜお金をたくさん欲しいと思うのでしょうか?今日はその理由を考えてみたいと思います。
目次
なぜ、お金持ちになりたいのか
それは本当に自分が欲しいものですか?
お金がたくさん手に入ったらやりたいことは何ですか?ブランドバッグや高級車、外国旅行に高級フレンチ、あとは超高層マンションでも買いますか?
よく言われることですが、お金があればやりたいことの大半は、「他人から見て幸せそうに思われること」で、実は「自分が心からやりたいと思うこと」は少ない場合が多いです。
昔、せっかくの旅行だからと有名ブランドの高級バッグを買ったことがありましたが、旅行中はそのバッグがずっと気になってしまい旅を楽しめませんでした。結局2回目からは盗まれてもいい、傷ついてもいい安いバッグで行きましたが、その方が不安が減り旅を楽しめることができました。
食べてみないと味がわからない料理と同じで、一度経験してみないと自分に合うか合わないかの判断はできません。しかし、「贅沢な暮らし」でイメージされる買い物系で得られる幸せの大半は、慣れと飽きですぐに価値がなくなります。
モノを買っても幸せになれない理由は以下の記事をご覧ください。
事実、本当の金持ちは質素・倹約
「となりの億万長者」という有名な本があります。億万長者の金持ちの私生活が膨大なデータを基にまとめられていますが、本当のお金持ちは実は質素です。
見栄を張らない、収入以上の支出をしない、資産運用に時間をかける。贅沢な暮らしをせずに倹約に努める。「金持ち=お金を散財し豪遊する人たち」というイメージの真逆の事実が記載されています。
ならば贅沢な暮らし以外でお金が欲しい理由を探す必要があります。
贅沢な暮らし以外に求めるモノは?
「贅沢な暮らし」が必ずしも自分が欲しいものとは限らない。さらに、お金持ちは贅沢な暮らしなどしていない(むしろ倹約)。だとしたら、贅沢な暮らし以外にお金で求めているものは何でしょうか?
私がお金が欲しいと思う理由は、以下の2点です。
- 不安と恐怖から身を守るため
- 嫌いなコト・ヒトから逃げる自由を得るため
① 不安と恐怖から身を守る
お金があることでたくさんの課題を解決することができます。これは紛れもない事実です。
お金か愛かという謎の二択を迫る人がいますが、お金がなくても愛は発生しますが、愛を継続するためにはお金が必要です。
自由が欲しくて地元を飛び出し一人暮らしを始めたのですが、お金という今まで知らなかった壁にぶつかりました。アルバイトする時間も十分に確保できず、ご飯が食べられない、欲しい服すら買えない、エアコンもないアパートで寒さに耐える日々。自由を求め県外に出たのに、より不自由になるという苦しい経験でした。
これらの経験から「お金がない状態」=「地獄のような過去の日に戻ること」との意識が脳に刻まれているので、収入が増えても贅沢をするより貯金を増やす意識が強く働きます。貯金(資産)を増やすことで、衣食住の不安や、将来起こるかもしれない様々な危機への不安を減らすことができます。
② 嫌いなコト・ヒトから逃げる自由を得る
お金は私たちに選択肢を増やしてくれます。買い物ではより高価な商品も視野に入りますし、今までお金がなくて使ってこなかった手段(例えばタクシーなど)も使えるようになります。
生きていくためには仕事をしたり、学校に行ったりと沢山の「やるべきこと」が待ち受けています。当然その中には理不尽な扱いを受けることも多々あります。
数か月分の生活資金があれば、仕事を転職することもできますし、数年分の資金があるのなら、一度仕事を辞めてゆっくり英気を養うこともできるかもしれません。嫌いな仕事や、気の合わない他人に対しNOと言える。環境を変えることができます。
大切なことは、「嫌いなことで死なないこと」です。
お金があれば、どうしても我慢ができない環境に身を置き続け、心も身体も壊れ果てる前に、その環境から脱出することができるのです。
お金はいくらあればよいのか?
プールも暖炉もあるガラス張りの豪邸に住みたいわけでも、毎日豪華なフルコースが食べたいわけでもない。恐怖から解放され、嫌いなことから逃げるのに十分なお金があればよい。
自分のお金への欲求をこのように具体的に知ることで、次のステップとして「その欲求に必要な金額はいくらか?」という具体的な数値目標に落とし込むことができるようになります。
漠然と「お金欲しい、もっと欲しい、よくわからないけど欲しい」の状態から卒業し、何歳までに、何の目的で、いくら位資産を貯めればよいかをざっくり試算でき、ゴールのない「もっとお金欲しい状態」からも解放されます。
まとめ
お金持ちになりたい理由を深堀してみました。
- 他人から見て幸せそうに思われるために消費している場合が多い
- お金で、不安と恐怖から身を守る、嫌いなコト・ヒトから逃げる
- 欲求に必要な金額を具体化できると不安が減る
私は贅沢な暮らしがしたいからではなく、「不安と恐怖から身を守ること」「嫌いなコト・ヒトから逃げる自由を得られること」が理由でした。漠然と「お金欲しい」と思うのではなく、なぜそう思うのかを一度考えてみることをお勧めします。
さて、あなたがお金が欲しいと思う本当の理由は何ですか?