最近多い社内の部署異動
職場の同僚から久しぶりにLINEが来た。どうも彼の担当業務は、今後開発規模を縮小していく方針で決まったらしい。このまま今の部署に残るのか、業務が多少違くても社内の部署異動願いを出すかで悩んでいるとのこと。
そもそもなぜ「やる気ゼロ」の私に相談を持ち掛けたのかという疑問があるが、最近は社内の部署異動が非常に多い。特に多いのがハードウェア設計からソフトウェア設計への異動である。
自動車業界の未来は暗い
いつか来ると言われている電気自動車の波が本格的に近づいている。
電気自動車と言えばアメリカのテスラー社が有名だが、既存メーカのフォルクスワーゲンの電気自動車も欧州で高く評価され、着実に市場を拡大している(VWの新型EV『ID.4』、欧州受注が2万3500台超え)。
電気自動車になれば単純にガソリン車より少ない部品で車両が組みあがるため、不要となる部品を開発しているメーカー・開発者は対応に迫られることになる。ガソリン or 電気の選択は、市場が決めることである以上、雇用の維持は極めて難しい。
彼はまさに将来不要になる部品設計を担当している。
情報過多は栄養過多
話を聞けば聞くほど彼は自分の取り囲む市場環境・自分の持つスキル・選択肢とリスクをしっかり調べ、考えに考えていた。「転職は自分の強みが活かせる市場は限定されているがここで、起業はこうで、社内異動はこういうプロセスで・・・。」そこまで悩みぬいたなら、どんなジャッジでも満足できるだろう、なるようになるよと思ったが、少し引っかかる点があった。
情報収集で終わっているのだ。
社内異動したいなら(ごちゃごちゃ言わず)まずは手を上げればいいのでは?と言えば、「それは職場の目がある。どう見られるか不安だ」。副業ならなんでもいいから始めれば?先週始めたメルカリで1万円稼いだぞと言えば、「フリマアプリはコスパが悪い。そもそも売れるかわからない」。新しい技術を身に着けるのは?と言えば、「クラウドやAIはすでにレッドオーシャンだ。人が多い」と。情報収集はするが動きはしないのね。
大切なことは行動すること
私に何を求めて相談しに来ているのかわからないが、一点納得した。
「栄養過多」で肥満になると人は身動きがとれなくなるが、「情報過多」でも人は身動きがとれなくなるらしい。
この世に答えも、正解もない。自分で動き、その結果を後付けで「これで良かった」と言えるようにするしかない。いくらでも調べることができる現代で情報の摂りすぎで行動が縛られる方がよっぽど危険だ。
そういえば、新しいことを始めてみよう、と突然思いつき始めた本ブログだが、「行動」を先にしたことはよかったと思う。情報過多のリスクを考えさせられた一日だった。