マンショントラブルで一番多いのが「騒音」問題です。静かな住環境を得るために、購入前にチェックすべきポイントをまとめました。
目次
騒音は身近な問題
学生時代の苦い経験
アパートやマンションに住んだ経験がある方は、お隣さんや上の階の音が気になった経験があると思います。
学生の頃に安アパートに住んでいましたが、上の部屋の足音や、隣の部屋のドアの開閉音が丸聞こえ状態。逆に自分も音を出しているのでは?と不安な気持ちにもなりました。
事実。騒音問題がワースト1位
マンション生活のトラブルで何が多いのか、国が調査をしているのですが調査結果は以下の通りです。やはり一番多いトラブルが「生活音」、つまり騒音問題です。
騒音を回避するチェックポイント
共同住宅ですので、お互い気を付けて生活することは重要なのですが、マンションの建物の構造でこの騒音を回避する方法があります。チェックポイントは以下の4つです。
- 壁の厚さをチェックする
- 床の厚さをチェックする
- 軽量鉄骨は要注意
- 部屋の周辺に騒音源がないか
① 壁の厚さをチェックする
単純に、壁の厚さが厚いほど、お隣さんに音は伝わりにくくなります。
コンクリート壁の厚さは、150から180mmが一般的な厚さです。適切な厚さとしては、180mm以上を確保できていれば、騒音に悩まされるリスクは小さいといわれます。
また、壁の遮音性能は「D-50」というように表示されます。このDの後の数字が「大きいほど遮音性が高い」壁となります。理想の数値はD-50以上です。
② 床の厚さをチェックする
壁と同じように、床の厚さも厚ければ厚いほど音が伝わりにくくなります。
遮音性が保たれる床の厚みは、最近のマンションでは200mmは必要と言われています。230mm以上あれば遮音性がとても高いマンションと考えてよいです。中古マンションをよく見ると、10年以上前の物件で180mm以下の場合も多くあるので、必ず数値をチェックすることをおすすめします。
床の遮音性能は「L-50」というように表現されます。壁とは逆に、このLの後の数字が「小さいほど遮音性が高い」床となります。理想の数値はL-45以下です。
③ 軽量鉄骨は要注意
一般的なアパートやマンションの建築構造で防音性に優れているのが「鉄筋コンクリート」、一番低いのが「木造構造」です。この木造建築と鉄筋コンクリート(RC造・SRC造)の中間にあたるのが軽量鉄骨構造です。
軽量鉄骨は、壁厚が10cm程度しかなく、両側に石膏ボードを貼ってクロスを張って完成という物件が多いです。しっかり防音が考慮された物件なら、石膏ボードの中にグラスウールを詰める、石膏ボードを二重にするなど工夫されているのですが、壁を叩いてみて中が空洞なら防音性能はとても低い可能性が高いです。
④ 部屋の周辺に騒音源がないか
同じマンションでも、部屋によって騒音源の近い場合とそうでない場合があります。騒音源としては以下があります。
- キッズルーム
- エレベーター
- 電気室・ポンプ室
- エントランス
- 駐車場
マンションの1階に電気設備があり、電気系の音が発生する場合があります。また、キッズルームには平日夕方や休日はお子さんのたまり場になりますので、子どもの声が苦手な人は避けた方がよいでしょう。
夜勤の方もいますので、駐車場やエントランスは24時間人が出入りすることになります。自分以外の方の生活はイメージしずらいものですが、少しでも気になるようなら騒音源から遠い物件を選びましょう。
騒音問題は解決は困難、極力回避を
感じ方で個人差が大きい
騒音問題の解決が難しい要因の一つが、人によって感じ方が違うことにあります。
気にならない人はまったく気になりませんし、一度気にするとずっと気になってしまいます。同じ音でも他の住人は何も言っていないのに、自分だけがクレームを言っている場合もゼロではないです。ご近所さんにクレームを言っても、音への認識がそもそも違うので、改善してくれるかは別問題です。
回避することに全力を
できる限り騒音になりそうな要素を見つけ、騒音問題の発生リスクを下げるしかありません。
極力しっかりとした構造のマンションを探す。騒音の要因となりそうなことろを事前にチェックし、そこから離れる。自分がそれを気にするか入念に確認し回避するしかありません。
中古マンションは、建物がすでに完成していますので、事前に騒音源を確認できるのもメリットですね。
まとめ
マンショントラブルで一番多いのが「騒音」です。
回避の方法は以下の4つです。
- 壁の厚さが180mm以上であること
- 床の厚さが200mm以上であること
- 軽量鉄骨は避ける
- 部屋周辺に騒音源がないかチェックする
せっかくのマンションです。騒音に悩まされることなく、静かな穏やかな生活を手に入れましょう。さぁ、素敵な物件に会いに行きましょう!
ノウハウはこちら:中古マンション購入ノウハウ集